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『サラダ記念日』レビュー

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和歌ブームなうの齋藤圭子。
大道ということで、
80年代のベストセラー
『サラダ記念日』を読んでみました。
 
初版当時私は中学生で、
家族が買ったこのハードカバー本が
自宅にあって読んだ覚えがあるが、
和歌が何か全く無知で内容は理解していなかった。
 
今回改めて読んで。
80年代に24歳だった女性がつむいだ素直な言葉たちを、
とても可愛いと思う。
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和歌は「今そのもの」を歌うものだから、
80年代がありありと写真のように切り取られていて
文化的資料としても可愛く愛おしく。
「今を生きる」って素敵だな、って、
現代短歌を読むとワクワクさせてもらえる。
 
以下
素敵と思って書き出した万智さんの歌、ずらー。

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午前4時に 八百屋の前で献立を 考えているような幸せ

なにしてる? ねぇ今何を思ってる? 問いだけがある恋は亡骸

今日までに 私がついた嘘なんて どうでもいいよというような海

デッキには それぞれの風それぞれの 話しかけられたくない時間

アメリカで15歳の頃友達と山を登ったら湖がとてもとてもきれいで、
言わないで、「oh beautifull」とかお願いだから誰も言わないで、
と心の中で念じていたら、
「。。。きれいで言葉がいらないくらいだね。」と
友人の1人が言葉にしてしまった時、
何か決定的にこの人種とは相容れねえ
(笑)、と思ったものだった
このデッキの歌を読んでその15歳の感情を思い出した。
日本人同士ならこんなに簡単に分かち合える感覚なのにね。


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兵馬俑 何百何十何体の 思考直立したまま眠る

いつもより 1分早く駅につく 1分君のこと考える

左手で 文字書く君の仕草ブルー めがねをはずす仕草黄緑

愛してる 愛していない花びらの 数だけ愛があればいいのに

消しゴムを 80円で新調す 時計のベルト変えて二学期

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ガーベラの クビを両手で持ち上げて おまえ一番好きなのは誰

サ行音 ふるわすように降る雨の 中遠ざかりゆく君の傘

地下鉄の 出口に立ちて今我を 迎える人のなきことふいに

白菜が 赤帯しめて店先に うっふんうっふん肩を並べる

これは最近読んだ さえら書房の『短歌を読もう』にも紹介されていました。
白菜のギッチギチにプリプリな様子がよく表れていて、
スーパーで赤帯しめた白菜さんを見るたびに
心の中でつぶやいてしまいそうでふ(^^)。


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いるはずの ない君の香にふりむいて おりふるさとの夏の縁日

ふるさとの 我が家に我の歯ブラシの なきこと母に言う大晦日

1人住む 部屋のポストを探るとき もう東京の顔をしている

思考的 雨の降りいるグランドに 向きあいて立つサッカーゴール

この「グランド」の歌が日本語のシラブル的に面白い!と思った。
「グランド」と書けば4文字になるし
「グラウンド」と書けば5文字になる。

和歌が進化して携帯で詠まれるようになったり
フラッシュ動画とコラボして楽しまれているなら、
帰国子女が和歌を詠む時、
英語発音で音の数をカウントしてもい良いと思う。

例えば「マクドナルド」は
日本語で発音すると6文字だけれど
英語発音では3音なので、
「ポテトエル 食べたくて入るマクドナルド」と上の句を作れば
日本語発音では字余りになるけれど

英語発音で「食べたくて入るMcdonald's」
と発音すれば、字余りにならない!という、
帰国子女だけが詠める「バイリンシラブル和歌」
というジャンルが成立しうるな!と思ったのである。

。。。て、バイリンの子以外に情熱が伝わらなさそうだけど。。。
(すみません。。。) 

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新製品の ボディシャンプーあがなえば シャワーを浴びるための夕暮


母の本で昭和41年(ビートルズが来日した年ですよ)発行の
『模範女子手紙文』という本があって、
今も私はお茶の先生などにお手紙を書く際多いに参考にしているのですが、
お嬢様達の手紙例文に混じって、
昭和40年代の女子学生が詠んだと思われる和歌が
詠み人知らずのまま沢山載っているのです。
その中の一つがとてもしっとりしていて前から好きで、紹介します。

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「いとせめて 少し心の悩みさえ 落つるものかと髪洗いけり」

素敵でしょう?昭和40年の女学生もこういう事思ったんだなって。
ロングヘアの女の子なら誰でも分かってくれるような女の子の想い。
小さな失恋をしたり、もしくは恋愛中で彼の気持ちがモヤモヤと分からない、みたいな時に詠まれた歌じゃないかしらと思うの。

万智さんのボディシャンプーの歌も、
湯を浴びて心をリニューアルしようとする、
女子の想いが共通してるなって思って、とても可愛いと思った。

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駅員の 「お疲れサマ」という言葉 微妙に届く心の疲れ

80年代、自動改札とかなかったのに、
ついこの間の事なのに、私たち忘れてるよね。
駅員さんが立って迎えてくれて、
夕方のお客さんには「お疲れサマ」って言ってたんだよね。

千年後の教科書には、「この時代には、電車という乗り物があり、
コンピュータでなく人間がチケットの判別をしており。。。」
という解説付きでこの歌が読まれるんだろうな。


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自転車の カゴからわんとはみ出して なにか嬉しいセロリの葉っぱ

私セロリが好きで、
グリーンスムージーはついセロリばかり入れてしまうので。
太伯と自転車で八百屋さんに行った帰り
同じ事思ってるなって思って、嬉しかった。

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子供らが 十円の夢買いに来る 駄菓子屋さんのラムネのみどり

「みどり」、ていうのがいいね。

和歌は素敵。
古典も現代短歌も、もっと読みたい。


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